時計屋のひとりごと 第16回
2012年05月23日(水) | コメントできません
脱進機 その3
パテックフィリップとSinn
パテックフリップは ガンギ車とアンクルの形状を変えずに シリコン製ガンギ車を採用
シリコン性は ガンギ車の停止面、衝撃面とも完璧に ポリッシュした状態にし まったく油を
必要としない 硬度が高く 耐摩耗性lに優れている また 帯磁性がなく 磁気の影響を
受けないガンギ車となる。さすがパテック イオンエチング技術はミクロン単位で加工
SINNでは ディアパル
SINN社では 1995年から 研究・開発で アンクルとガンギ車の 摩擦を少なくする素材の組み合わせを模索していた
当初はアンクルツメの部分にダイヤモンドを使用していたことからダイヤモンドパレットの略語を意味する
ディアパルと名づけた。 素材に関しては企業秘密となっているために 明かしてはいませんが
ダイヤモンドに変わる新しいアンクルツメを使い アンクルとのマッチングを考慮してガンギ車には真鍮の表面に
ダイアモンドとシリコンパウダーを薪炭加工により定着させたものを使用しています。
この加工方法はスペースシャトルの船外機器など 真空状態では 油が使えない部分の摩擦を減らすために
開発されたNASAの技術を応用しています。時計の心臓部といえるバランス部分にこの オイルフリーの
「ディアパル」を採用することで 油を使ったときと同じ状態(摩擦係0.03)を保つことでき 耐久性えを
高め安定した精度を保ちます。このことにより メンテナンス・インターバルを 5~6年へと伸ばすことが可能です。
脱進機の形状は クラブツールとなっております。
カテゴリー:時計屋のひとりごと
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